クリス・パーヴィッチ氏と裏話
クリス・パーヴィッチ氏は過去 16 年間、ウォレマイ国立公園地区でニューサウスウェールズ州国立公園野生生物局 (NPWS) の保護官として勤務してきました。同僚のデビッド・ノーブル氏が 1994 年にこのジュラ紀の針葉樹を初めて発見した際、そばにいてウォレマイ・パインの調査に手を貸したのは彼でした。
パーヴィッチ氏は説明します。「自分が担当している地区で何か驚くべきものが発見されたということを知って、とても興奮しました。今回発見したこの大変珍しい樹木について、この地域で誰か知っている者がいないかと、NPWS のデビットやウィン・ジョーンズ氏と共に探しました。」
彼はサイト・マネージャーとして、また、1997 年に発足したウォレマイ・パイン再生計画のチームメンバーとして、野生のウォレマイ・パインの群生地への立ち入りを許可された数少ない研究者の一人です。彼の主な役割はこの地区の監視、安全管理、そして、火災管理です。
パーヴィッチ氏が最も懸念していることは、この地区への無許可の立ち入りです。外界からの影響を受けやすいこの野生の群生地に、ブッシュウォーカーの靴を通して、病気や根の病原菌が入り込む危険性があるからです。また、森林の下部で生きる苗木を踏んでしまうかもしれません。そうなれば、若い木が群生の中で生長するチャンスを奪ってしまうことになります。
侵入者を防ぐため、NPWS 局長の許可なしに野生の群生地に 500m の範囲内まで接近した者には、NPWS によって罰金が科せられます。また、国立公園野生生物 (土地管理) 法 (1995) に基づき、この野生の群生に損害を与えた者には、最高 22 万ドルの罰金が科せられます。
彼はこの地区に人が立ち入らないよう定期監視パトロールを行ない、群生地への危険を減らしています。また、コミュニティー連絡担当官として、ウォレマイ国立公園周辺の住民に対し、違法な立ち入りに警戒するよう働きかけています。
許可を受けて群生地に立ち入る際には、パーヴィッチ氏は野生の樹木に与える脅威を最小限に抑えるため、ウォレマイ・パイン再生計画で定められたウォレマイ・パイン・アクセス・ストラテジーに従って行動します。
「歩くことによって土壌が固くならないよう、そして、苗木を踏みつけないよう、群生地では移動を必要最低限に抑え、慎重に行動するようにしています。生息地の衛生状態は極めて重要なので、装備品や靴は全て殺菌消毒され、必要であれば新しいものを使います。」 と彼は語ります。
群生地に立ち入ることの危険性を一般の人々に理解してもらうことによって、野生の群生に対する脅威は減少し、ウォレマイ・パインはこの先、何百万年も人の手によって荒らされることなく生存できるだろうと、彼は信じています。
現職に就く前、パーヴィッチ氏は 30 年間に渡り、オーストラリアや海外で様々な保護プロジェクトに携わってきました。彼は西オーストラリア州のキンバリー地域で地形学の実地調査を行ない、キャンベラ・ネイチャー・パークの設立に従事し、イギリスでは工学地理学者として勤務しました。
クリス・パーヴィッチ氏のように、現世代と次世代の人々のため、ウォレマイ・パインの保護に従事している方々の話をこれからもお伝えします。
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